PChomeの金融テクノロジー子会社である21世紀金融科技株式会社（以下「21st FinTech」）は、7月24日に日本の決済業者Payment for（旧称：Metaps Payment）への投資と戦略的提携を発表しました。

今回の取引において、21st FinTechは92億円（約18.4億台湾ドル）を投じて、日本のMPI Inc.が発行する優先株を取得し、希薄化後の65%の株式を取得します。これにより、MPI Inc.が全額出資するPayment forに対する支配権を得ることになります。

昨年9月、21st FinTechは東京証券取引所の上場支援トレーニングを受ける企業の一員となり（他には聯齊科技、優必達、KKdayが含まれます）、日本およびアジアにおける決済エコシステムの拡大を図り、越境サービス能力の強化を進めています。これは上場前の重要な支援となるでしょう。

投資先の日本の決済会社Payment forとは？

1999年に設立されたPayment forは、日本のデジタル決済インフラの重要な推進者であり、日本のトップ10の決済業者の一つです。2024年には総取引額（TPV）が3,000億円を突破し、1万以上の商業者にサービスを提供し、2024年の売上は約27億円に達する見込みです。

しかし、取引額や市場シェアから見ると、Payment forは日本のPayPayと比較すると、取引金額や商業者数においてまだ大きな成長の余地があります。

ただし、この比較基準は必ずしも正確ではありません。PayPayは一般消費者向けの小売取引を扱っており、Payment forは会費、チケット、請求書などを扱っています。

Payment forの製品群は、決済ソリューション、モジュール型ソリューション、クレジットサービスを含み、代表的な製品には会費ツール「Kaihipay」、チケットプラットフォーム「Ticket Pay」、即時給与サービス「CRIA」があります。また、業界のニーズに応じたカスタマイズされたアプリケーションシステムも提供しており、コンサートや各種オンライン/オフラインイベントのチケット管理、ジムや塾などの会員管理や料金徴収など、さまざまなシーンで活用されています。

この製品群からもわかるように、Payment forは「決済をサービス」として提供しています。

一方、21st FinTechのTapPayは、台湾の第三者決済や決済ゲートウェイ製品に特化しており、Cross-site免跳転技術を通じてオンラインストアと消費者に迅速な決済体験を提供し、AIデバイスの指紋を基にした不正利用リスクの識別監視技術を開発しています。

Payment forが日本市場で培った決済製品と組み合わせることで、両社は日本と台湾の商業者に対して双方向の越境取引決済サービスを提供し、商業者が迅速に海外市場に拡大できるようにします。

日本のキャッシュレス決済比率は42.8%、成長の余地あり

日本の経済産業省の統計によると、2024年の日本の非現金決済比率は約42.8%であり、中国、韓国、台湾などの近隣市場と比較して低い水準です。

しかし、日本政府の継続的な推進により、市場全体は堅調に成長しており、非現金決済比率は2019年の26.8%から顕著に向上しています。政府は定期的に非現金決済比率を統計し、80%への長期目標に向けて進んでいます。

このトレンドの中で、日本のキャッシュレス決済市場は今後も安定した成長が期待されます。21st FinTechはPayment forへの戦略的投資を通じて、高い潜在能力と長期的な成長の動力を持つ日本市場に参入する機会を得ることができるでしょう。

本文は《數位時代》からの転載許可を得ています。原文：PChome旗下21st FinTech宣布投資這家日本支付業者！Payment for是誰？