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東京・大阪だけじゃない!Klookと星野リゾートが提携、日本の地方観光という“ブルーオーシャン”を狙う

郭采樺
郭采樺 2025-07-18
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Klook

台湾発の旅行Eコマースプラットフォーム「Klook(クルック)」は7月11日、日本の老舗宿泊ブランド「星野リゾート」との提携を発表し、日本の地方観光市場に本格参入すると明らかにしました。

今回の提携は、星野リゾートにとって初の国際的なオンライン旅行プラットフォームとの連携となります。対象となるのは、「界」ブランドの21軒の温泉旅館で、北海道登別、東北津軽、中部加賀などの温泉地に広く分布しています。

第1弾では、「界」シリーズの温泉旅館パッケージを販売開始。JRパスによる交通と宿泊予約を一体化させ、Klook上で宿泊と交通の予約が同時に完結する設計です。人混みを避け、地域に根差した体験を楽しみたい旅行者に向けたサービスで、日本文化に興味がありながら、東京や大阪などの大都市以外のルートを探している外国人旅行者をターゲットにしています。

日本は台湾人にとって最も人気のある旅行先のひとつです。台湾交通部観光署のデータによると、昨年日本を訪れた台湾人は600万人を超え、海外旅行者全体の36%を占めました。さらに、Klookが発表した「2025年 旅行トレンド調査」によれば、台湾は日本のインバウンド旅行者の上位3カ国のひとつであり、2024年の訪日旅行者数はコロナ前の2019年に比べて500万人以上増加しています。

近年、「東京や京都は何度も行ったから、次は違う場所を探したい」と話す台湾人旅行者が増えており、日本観光の選択肢に変化が生じています。

KlookのCBO(チーフ・ビジネス・オフィサー)であるファン・ウェイネン氏によると、アジア太平洋地域の旅行者の63%が「混雑を避け、静かで空いている場所へ行きたい」と答えており、これが日本の地方都市や小さな町への観光需要の急増につながっています。

(6) 界系列共21間飯店,多位於日本二三線城市及溫泉小鎮(圖為界津輕).jpg
Klook提供

都市の観光過熱、地方の小さな町に新たなチャンス

Klookのデータによると、2024年上半期における日本国内の宿泊予約増加率の上位は、沖縄の国頭郡、京都近郊の三重県、名古屋近郊の長久手市となっており、地方都市や小さな町への関心が高まっていることが明らかになりました。

地方観光の需要を取り込むには、まず旅行者が感じるハードルを解消する必要があります。台湾の旅行者が日本の地方を訪れる際の主な動機は「地域文化の体験」や「人混みを避けること」ですが、課題としては「交通の不便さ(40%)」「情報不足(26%)」「宿泊先の選択肢の少なさ(18%)」が挙げられます。

地方都市への移動は、電車やバス、地域のアクセス手段など複雑な乗り継ぎが必要になるため、多くの旅行者にとって障壁となっています。しかし、Klookの「ドア・ツー・ドア型」旅行パッケージでは、都市部を経由せずに目的地に直行でき、リアルタイムの予約確認や多言語対応(例:繁体字中国語インターフェース)により、交通・情報・宿泊手配の難易度を下げ、海外からの旅行者にとってより使いやすい体験を提供しています。

星野リゾートの代表である星野佳路氏は、「宿泊と交通を一体化したKlookとの提携は、双方にとって補完的な協力です。星野リゾートは旅館と地域体験を、Klookは交通やチケットの課題を解決し、旅の新たな価値を創出します」と述べています。

Klook日本法人の代表である増田航氏は、この提携は台湾市場だけでなく、東南アジアや韓国市場にも拡大し、より多くの外国人旅行者に日本の地方文化や生活を紹介していくと語っています。オンラインマーケティング、データ分析、そしてグローバルな露出を通じて、日本の観光資源のより均衡の取れた発展を目指します。

Klook日本總經理增田航(Wataru Masuda).jpg
Klook提供

サステナブルツーリズムの共通ビジョン:「ゆっくり進めば、遠くまで行ける」

「オーバーツーリズム」は今や世界的な課題であり、日本でもインフラの負担増、住民生活のコスト上昇、文化環境の破壊などの問題が顕在化しています。

Klookと星野リゾートの今回の提携は、単なるビジネス戦略ではなく、「サステナブルツーリズム(持続可能な観光)」を中核的な価値観に据えています。約6カ月にわたる協議を通じて、観光の「適度で段階的な成長」を志向し、日本各地の地域体験を深掘りしながら、観光客の流れを分散させ、よりバランスの取れた観光エコシステムを構築することを目指しています。

増田氏は「今回の『界』ブランドは協業の第一歩に過ぎません。今後は星野リゾートの他ブランドも順次追加し、宿泊の多様性を拡充します。既存の現地ツアーや体験、交通チケットとの連携により、より深く、多層的な地方観光の体験を提供していきます」と述べました。

責任編輯:李先泰

さらにこの記事はAIによって翻訳されています